災害医療に関わる看護師として、災害支援ナースの他DMAT(災害派遣医療チーム)もあります。
DMATとは、医師や看護師、業務調整員で構成され、災害発生直後から救助・救護活動ができるように専門的な訓練を受けた医療チームのことです。
DMATと災害支援ナースは活動場所こそ似ていますが、資格や活動内容に細かな違いがあります。
まず、DMATに所属するためには、DMATが指定する医療機関に属して選抜されなければなりません。
日本DMAT隊員養成研修を受講した後に、筆記と実技の試験を受けて合格すると隊員資格を得ることが可能です。
一方、災害支援ナースは、5年以上の実務経験と2日間の研修の受講が登録の条件となります。
修了後に日本看護協会に登録することで、災害支援ナースとして派遣されるのです。
派遣される時期について、DMATは支援の要請を受けた後、48時間以内に駆けつけて活動を行います。
災害支援ナースは、災害発生の3日目から1ヶ月後までが活動期間です。
DMATの活動内容は、主に本部活動・病院支援・現場活動・広域医療搬送・地域医療搬送の5つで、他には情報収集なども行います。
派遣されるのは、災害現場や災害拠点病院、一般病院、介護保険施設、避難所です。
災害支援ナースが活動するのは、基本的に被災地となります。
症状から治療の優先度を決めたり、患者に体と心のケアをしたりする他、感染症予防や環境衛生なども行うのが特徴です。